ぼく。
ひとり
「ママ!あれ乗りたい!」

ママはぼくが指を指した先を見て少し悲しそうな顔をした

「ショウ、あれはリュウが一緒だと乗れないよ…」

ぼくはガッカリして違う乗り物を探した

「じゃああれは?」

ぼくはぼくが乗れそうな乗り物を色々指した

だけどどれもリュウが一緒だと乗れない乗り物ばかりだった

ぼくはさすがに元気でいられなくなった

リュウも一緒に乗れる乗り物を探す元気もなくなってきた

「ショウ、一人で並んで一人で乗れる?ママはショウから見える場所に必ずいるから…」

ママがそう言った

ぼくは考えた

そんな事初めてだった

不安でいっぱいになった

でも乗り物に乗りたい

ママの悲しそうな顔をもう見たくない

「うん!ぼく一人で並んで一人で乗ってみる!」

そう言ってぼくは一人で並んだ

ママは約束通りぼくから見える場所に居る

そしてぼくの大好きな笑顔で手を振っている

『良かったぁ…』

ぼくは嬉しくなった

小学生になって一人で出来る事が増えたから

ママも喜んでる

ぼくにはそれが嬉しかった

でも並んでる周りのお友達は

みんなママやパパと一緒だ

ぼくは羨ましかった
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