ヴァンパイアストーリー
「何・・・今の・・・」

自分の部屋に残された私は茫然とその場に立っていた。

唇に触れるとまだカイトのあの感触が残っているような気がした。

「――ッ!」

『ボンッ』と音が出そうなほど真っ赤になる私。

「は、はぅ・・・!」

変な声を出しながらヘナヘナ~と座り込んでしまう。

初めてだった。

初めてを奪われた。

それも、カイトに。

「私は・・・キスというものをしてしまったのか?あの、カイトと?」

うん?

待ってねーアスカちゃん。

ちょっと落ち着こうか。

キス?接吻?
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