ヴァンパイアストーリー
「日本と言っても向こうにも私たちみたいなものはうじゃうじゃといる。そいつらはきっとお前を見てすぐ気付くだろうな。『ああ、王の娘だ。血を血を・・・』とな」

「だから何だというのです!私ではあいつらを始末できないとでも言いたいんでしょうか!?」

「そういうわけではない。もちろんお前の力はすごいものだと思っている。だが、万が一の時一人じゃどうしようもない時。どうする?」

そんな質問の答えは私の中では決まっている。

「自分・・・・」

「自分でなんとかする。だろう?」

お父様には私の考えていることはなんでもお見通しらしい。

「くっ・・・・」

私は下唇を少し噛む。

説明するのを忘れていたが。

私たちは吸血鬼、ヴァンパイアなのだ。
< 8 / 23 >

この作品をシェア

pagetop