夜香花
 初めて男に身体を触られ、混乱状態の娘は、何を聞かれたのか理解できないようで、真砂の下で、彼になすがままになっている。
 真砂の手が下半身に伸び、娘はますます頭が真っ白になってしまったようだ。
 激しいあえぎ声しか出て来ない。

 ち、と真砂は、小さく舌打ちした。

 面倒臭くなり、真砂は一気に貫いた。
 娘が悲鳴を上げる。

「うるせぇ。泣くなと言ったろうが」

 低い真砂の声に、娘の悲鳴は一瞬だけ止まった。
 が、真砂の動きには耐えられない。

「……っいっ……あああああ!!!」

 涙を流し、娘は大声を上げた。
 真砂の眉間に皺が刻まれる。

 と、そのとき。

「うりゃあぁっ!」

 甲高い叫び声と共に、小さな塊が真砂にぶつかってきた。
 真砂は素早く娘から身を起こし、己に突っ込んできた塊を、上から押さえつけた。
 塊は呆気なく、べちゃ、とその場に潰れる。
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