たまごのような恋 殻を割ったそのとき
私は彼の顔の前に人差し指を立てて、もう一個チョコを欲しいと頼んだが、彼は私の手をとって、膝の上におろした。
「食べ過ぎはだめだ」
なによ、たった一個しか食べていないのに・・・・・・。
鞄から読みかけの本を取り出したあと、鞄を邪魔にならないように部屋の隅に置いた。パラパラとめくって読み始めるが、すぐに隣から視線を感じる。
「何?今、読書しているのだけれど・・・・・・」
「ん?俺も読書中」
思いっきり私の本を読んでいるじゃない。そう思いながら彼をじっとみた。
「どうした?かっこよすぎてみとれていた?」
「あのね、そんなわけないでしょ」
そういって再び本に目を向けた。これは単行本ではなくて文庫本。持ち運びが便利なので持っている本は文庫本のほうが多い。今もまだ降り続いている雨とともに雷も鳴っている。昔は遠足の前日にてるてる坊主をつくった。子どもの頃の思い出。
雷は正直苦手だ。今もたまにとても大きな音が鳴ると肩をビクッと震えさせてしまうくらいだ。さらに停電になると不安になる。私はまだ半分も読んでいない本を少しずつ読み続けて気を紛らわしている。
「おい、大丈夫か?」
「食べ過ぎはだめだ」
なによ、たった一個しか食べていないのに・・・・・・。
鞄から読みかけの本を取り出したあと、鞄を邪魔にならないように部屋の隅に置いた。パラパラとめくって読み始めるが、すぐに隣から視線を感じる。
「何?今、読書しているのだけれど・・・・・・」
「ん?俺も読書中」
思いっきり私の本を読んでいるじゃない。そう思いながら彼をじっとみた。
「どうした?かっこよすぎてみとれていた?」
「あのね、そんなわけないでしょ」
そういって再び本に目を向けた。これは単行本ではなくて文庫本。持ち運びが便利なので持っている本は文庫本のほうが多い。今もまだ降り続いている雨とともに雷も鳴っている。昔は遠足の前日にてるてる坊主をつくった。子どもの頃の思い出。
雷は正直苦手だ。今もたまにとても大きな音が鳴ると肩をビクッと震えさせてしまうくらいだ。さらに停電になると不安になる。私はまだ半分も読んでいない本を少しずつ読み続けて気を紛らわしている。
「おい、大丈夫か?」