たまごのような恋 殻を割ったそのとき
悔しいけど、言い返すことができない。いったい何をさせる気でいるのかな。
「琴音にしてもらいたいことは・・・・・・」
思わず息を呑んだ。その要求を耳打ちしてきた。意外なことだったので、安心した。
それから数日後、支樹と今日一日一緒にいる約束を叶えている最中だけど、ちょっと接近しすぎだと思うの。手をつなぐことに抵抗は感じない。
「どこに行くの?いいかげん教えてよ・・・・・・」
「どこに行きたい?」
「もういい。おまかせする」
「もうしばらくしたらわかるからそんなにむくれないでよ」
むくれている理由はそれだけではない。いつも通りに待ち合わせをして、指定された場所へ行くと、支樹は数人の女の子に声をかけられていた。支樹は美形の部類に入るので、こういうことはたまにある。支樹自身が女の子たちを呼び止めたのではないけれど、モヤモヤしてたまらなかった。その正体がよくわからないから余計に苛立つ。声をかけたいけれど、どうかければいいのだろうと考えていると、本人が私のところまでやってきた。
支樹は数分前から琴音がいることに気がついていたが、何もせず、そのまま表情を観察する。複雑そうにしていることに満足してから近づいていく。女の子たちから離れてやっといつもの調子に戻る。
「琴音にしてもらいたいことは・・・・・・」
思わず息を呑んだ。その要求を耳打ちしてきた。意外なことだったので、安心した。
それから数日後、支樹と今日一日一緒にいる約束を叶えている最中だけど、ちょっと接近しすぎだと思うの。手をつなぐことに抵抗は感じない。
「どこに行くの?いいかげん教えてよ・・・・・・」
「どこに行きたい?」
「もういい。おまかせする」
「もうしばらくしたらわかるからそんなにむくれないでよ」
むくれている理由はそれだけではない。いつも通りに待ち合わせをして、指定された場所へ行くと、支樹は数人の女の子に声をかけられていた。支樹は美形の部類に入るので、こういうことはたまにある。支樹自身が女の子たちを呼び止めたのではないけれど、モヤモヤしてたまらなかった。その正体がよくわからないから余計に苛立つ。声をかけたいけれど、どうかければいいのだろうと考えていると、本人が私のところまでやってきた。
支樹は数分前から琴音がいることに気がついていたが、何もせず、そのまま表情を観察する。複雑そうにしていることに満足してから近づいていく。女の子たちから離れてやっといつもの調子に戻る。