たまごのような恋 殻を割ったそのとき
そう返されて苦笑いされた。これから連れて行くところは琴音が知らないところ。
今まで一緒にいてさまざまな表情や行動を見て楽しませてもらっているが、まだ知らない部分があるはず。単に誘っても普段と変わりない。どうせなら、ちょっと変化をつけたら、自分が予想していなかったことが起きるかもしれない。だいぶ前に姉と会っているところを偶然見たときのように。今でも琴音の表情は記憶している。俺がそうさせたのだと思うだけで笑いがこみ上げてくるが、堪えた。今日も小さな期待を膨らませた。
歩き続けて、やっとたどり着いたところは大型複合ビルだった。
「大きいビル・・・・・・」
「十七階まであるところだ」
「十七!な、何があるの?」
「入ってみればわかる」
中に入ると、大型書店、レジャー、飲食店、ショッピングなど、他にもさまざまなものがあった。
どうしよう。たくさんありすぎてどこから行こうか迷ってしまう。
「特に気になるところはあるか?」
支樹は私の肩に手を回し、歩き始めた。
「ちょっと待って、まだ何も・・・・・・」
「アクセサリーを売っている店だろ?」
「う、うん。なんでわかったの?」
「顔に書かれているから」
今まで一緒にいてさまざまな表情や行動を見て楽しませてもらっているが、まだ知らない部分があるはず。単に誘っても普段と変わりない。どうせなら、ちょっと変化をつけたら、自分が予想していなかったことが起きるかもしれない。だいぶ前に姉と会っているところを偶然見たときのように。今でも琴音の表情は記憶している。俺がそうさせたのだと思うだけで笑いがこみ上げてくるが、堪えた。今日も小さな期待を膨らませた。
歩き続けて、やっとたどり着いたところは大型複合ビルだった。
「大きいビル・・・・・・」
「十七階まであるところだ」
「十七!な、何があるの?」
「入ってみればわかる」
中に入ると、大型書店、レジャー、飲食店、ショッピングなど、他にもさまざまなものがあった。
どうしよう。たくさんありすぎてどこから行こうか迷ってしまう。
「特に気になるところはあるか?」
支樹は私の肩に手を回し、歩き始めた。
「ちょっと待って、まだ何も・・・・・・」
「アクセサリーを売っている店だろ?」
「う、うん。なんでわかったの?」
「顔に書かれているから」