蝶-アゲハ
ガラガラっ...みんなの視線が一斉にあたしに。
「こらっ!遅いじゃねーか。遅れた理由は?」
「寝坊でーす。」
「涼巳、今回で3回目だぞ!まだ入学したばかりなのに。自覚を持て!反省してるか?」
「してまーす。」
「なんだその態度は?」
「別に。 小声》うっせーな」
先生「なんだと?大人に向かってなんて口きいてるんだ!」
せんこーがこっちに向かってくる。
あ―――だるくなりそうだな。
この先生、竹刀もってまじうるせーんだよ。
「いい加減にっ ガラガラ
音の方向を見ると、おはよー。と言いながら男子が眠そうに入ってきた。
「お前もか!天海優琉ー!」
「あれ、先生おこってる?」
「当たり前だろ!ホントにこのクラスは遅刻者、欠席者が多すぎるんだよ!」
はぁ。正直助かったわ。
天海優琉か。あたしと同じくらい遅刻してんだよね。
天海はあたしを見て「涼巳も遅刻したんだ。遅刻同盟だな」だって
「勝手に同盟を作るんじゃねぇ。今日はお前らに罰を下す。」
「ぇーいいじゃん!今回も見逃してよー!明日からちゃんと来るからさ」
「ダメだ!前回も同じこと言ったじゃないか!放課後、体育準備室の掃除だ。いいな?」
チっ。分かったよー」
「涼巳、お前もいいな?」
私は小さくうなずいた。