蝶-アゲハ
-放課後-
「よし、来たな。この部屋を2人できれいにそうじしろ。」
「うげっ。ほこりまみれじゃん。」
「まぁ、この部屋はあまり掃除しないからな。」
まじ最悪だ。
「まぁ、頑張れよ。また見に来るからな!サボったりしたら・・・」
「分かってるよ。やるからー」
「よし。じゃ頑張れよー」
満足したように帰っていきやがった。
「じゃ、ちゃっちゃとやって早く帰ろうぜ~」
「うん」
ごほっ。やべぇ このほこりハンパねぇ。
「だいじょぶ?」
「う・・うん。」
掃除してると天海の手がケガしてるのが見えた。
そういえば、天海ってどこかの族に入ってるって聞いたことあるな。
「ん?どした?」
「いや・・・手 大丈夫かなと思って。」
「あーこれ?昨日のさ、喧嘩ですりむいちゃったんだよ。絆創膏してたんだけどはがれちゃって」
そういえば・・絆創膏ならあたし持ってるじゃん。
「ちょっとまって。ガサガサ・・あった。はい、これ。」
「大丈夫だよ、これくらい。」
「でも・・見てて痛そうだから貼ってあげるよ。・・・はい。」
「おっおう。ありがと」
天海の顔を見ると、少し赤く見えた気がする。
夕日が反射したのかな。
―30分後―
「終わった――――!めっちゃきれいになったなー!じゃっ、あいつ呼んでくるわ」
「わかった。」
はぁ―。つかれたぁぁ――。
あたしは窓のそばのイスに腰を掛けた。
そしたらすごく眠くなってきちゃって、寝ちゃった。
そして誰かの足音が聞こえてきた。
「・・み・・・・すず・・・・すずみ?」
目を開けると天海があたしの顔をのぞいてた。
「あっごめん。あたし・・寝ちゃってた。」
「疲れたもんな」
超ハズイじゃん
「あっ。あいつさー、今は忙しいからもう帰っていいって!
せっかく呼びに行ったのによ。見せつけてやりたかったのになー!な?」
「そうだね」
優琉「じゃっ帰ろうか」
「うん。」