お前と月と。





その時、桜が散っていた。



ふわふわと、まるで、鳥のように。



「…桜、月と話してる。」



そんな光景だった。



月が輝けば、

桜も散る。



そんな…、

そんな光景だった。



「…私が死んだら…、月を見ていてくれる?桜のように、話してくれる?」



心配そうな顔。



…一筋の涙。



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