お前と月と。
病室の前に来ると、"夢琉 架綾"とかかれてあった。
「かあ…や…っ」
病室に入ると、両親らしき人がいた。
「貴方…どなた?」
母親らしき人だった。
「架綾の…」
名前を言ったところで、架綾が喋りだした。
「か…ぁさ……、しょ…ぅかい…する…」
うっすらと目を開いて、苦しそうに、息を継ぐ。
「架綾、喋らなくて良い!!」
母親は、涙目で言う。
「かれ…し……です…。」
ゆっくりと
喋った。
「貴方が…大也君?」
口を手で覆い、呟いた。
カーテンの向こうを見た。
…すると…
何本もの管に繋がれた、架綾がいたのだ…。