お前と月と。
「ありがとう」と、呟いた…。
決心した。
思いが揺らいでも、
決して、放棄しないと決めた。
「架綾。俺と、結婚して下さい…」
架綾は、目を見開いた。
目から、大粒の涙が零れていた。
「…は…ぃ……」
喉から、声を絞り出していた。
俺は、高三だから、来年からは働ける。
「いいのかい?ウチの架綾で。死ぬんだよ?…いつ、死ぬか…」
口を挟んだ。
「そばにいます。架綾さんを、守りますから!」
架綾のお母さんは、詩香と言うらしい。
「お願いします!病気なんて関係無く、架綾さんを愛しています。」
言い切った。
でも、後悔は無かった。
心に決めたことだから。
架綾達に、言い切った事だから。