俺様ヤンキーと平凡女子
超意外なんだけど!まさかのジェットコースター苦手!?あの咲本凪裟が?
「…何笑ってんだよ」
「アハハッ!!だってさ、凪裟に苦手な物があるなんて…アハハッ!!何か意外だな…って思っただけだよ」
眉間に皺を寄せてあたしを睨む咲本凪裟。
ジェットコースターが苦手って知っちゃったから、いつもは怖いって思うけど、今日は可愛いって思っちゃう。
咲本凪裟が、小さい子供に見えてきちゃった。
「つか、退かねぇの?」
「何に?」
「…っ。俺がジェットコースター苦手なこと」
「何でそれだけで退かないといけないわけ?」
あたしはただ、可愛いなって思っただけ。
ジェットコースターが苦手な人って、世の中に沢山居るじゃん。
咲本凪裟もその一人。
なのに何で、あたしが退かないといけないんだろ?