俺様ヤンキーと平凡女子
今まで見たこと無いような、眩しいくらいの笑顔。
絶対、自分がカッコイイって分かって笑ってるよ。咲本凪裟なら特に。
あたしが、このまま咲本凪裟の"本物"の彼女になってもいいのかな?
「俺はさ、空じゃねぇと考えられない。こんなこと思ったの、初めてだから」
あたしじゃないと考えられないって…。
咲本凪裟はあたしのこと、想ってくれてたんだ…?
でも、それよりも…、
「にゃぎしゃ、はにゃして!!(凪裟離して!!)」
『この女、空気読めねぇな』みたいな視線あたしに向け、咲本凪裟は掴んでいたあたしのほっぺを離してくれた。
「痛かったぁ」
「悪い」
絶対咲本凪裟、悪いって思ってないって!!
「空」
「な、何?」
「こっち向け」
あたしの顔を咲本凪裟は自分の方へ向け、あたしの目をじーっと見てからこう言った。