俺様ヤンキーと平凡女子
「それで、何でここが思い出の場所なの?」
「ん?ここはなぁ、藍兎と愁と大我が、俺の誕生日に連れてきてくれたんだよな」
「何か、彼氏から彼女へのプレゼントみたいだね」
「今思えば、そーかもな。誕生日の前日さ、俺達ケンカしてさぁ。この海に向かって、4人で『ごめんなー』って叫んだんだよな」
「何か、青春映画みたいだね」とあたしがそう言うと、「だろ?」と得意気にそう言った。
「みんなとの思い出の場所に連れてきてもらえて、あたし嬉しいよ」
「ここは、アイツらとの思い出の場所だけど、空との思い出の場所にしたい」
「え?」
「アイツらとの友情が一生モノのように、空との関係も一生モノにしたい。…ダメか?」
そんなの…そんなの…そんなの…。
「嫌なわけないじゃない」
だって、好きなんだもん。