俺様ヤンキーと平凡女子
「藍兎、沖田を連れてこい」
「えーっ。ま、いいけどな。てことで、沖田ごめんな」
え、え、え、えぇーっ!?
あたしは橘藍兎に、ヒョイと担がれてしまった。
「は、離してよ」
「凪裟に聞いて」
「嫌だ。話しかけたくない」
咲本凪裟に自分から話しかけるより、死んだ方が絶対マシ。
あたしはそのまま、ずっと黙っていた。
あたし達が教室に着く頃には、もう授業が始まっていて…。
何のお構いもなしに教室に入った咲本凪裟と橘藍兎に、みんなの視線が集まって…。
橘藍兎に担がれていたあたしにも、もちろん視線が集まった。
み、見ないでぇー!!