俺様ヤンキーと平凡女子
咲本凪裟は、銀髪ヤンキーに押し倒されているあたしをみると、銀髪ヤンキーを強く睨んだ。
「愛美、どう言うことだ?」
咲本凪裟は視線を銀髪ヤンキーから百合野愛美に変えると、それ以上に強く睨んだ。
「…凪裟、怒ってるの…?」
百合野愛美は咲本凪裟の突然の登場に、オロオロしてる。
「お前、自分がしてることを悪いと思わねぇのか?」
「…思わないわよ」
百合野愛美がそう言うと、咲本凪裟は百合野愛美に向かって本を投げた。
「キャッ!?…な、何するのよ…!」
「何するって、本を投げただけ。今俺がしたことは、お前がしたことに比べたら全然マシだろ?」
百合野愛美は黙って俯いた。
「そこの男をつれて、俺の前から消え失せろ。もう二度と、空に近付くな。今度また同じようなことをしたら、女でも手加減しねぇ。俺の女を傷つけるやつは、許さねぇ!!」
咲本凪裟がそう言うと、百合野愛美は銀髪ヤンキーを連れて出て行った。
…大粒の涙を流しながら。