俺様ヤンキーと平凡女子
溜まり場
「空、大丈夫か?」
「う、うん」
咲本凪裟はあたしの服装を見るなり、いつも羽織っているパーカーをあたしの肩にかけた。
咲本凪裟は「…目のやり場に困る」そう言って、あたしとは反対方向を向いた。
「ごめん、俺のせいで…」
咲本凪裟は少し肩を落として、そうあたしに謝った。
初めて、謝ったとこ見たかも。
「守れなくてごめんな…」
ううん…。
咲本凪裟はあたしを、助けてくれた。
もしも咲本凪裟が来てくれなかったら、今頃あたしは銀髪ヤンキーに…!
考えるだけでも恐ろしい…。
「凪裟が来てくれて、あたし凄く嬉しいよ。だから、ごめんって謝らないで?」
あたしがそう言うと、ずっと反対方向を向いてた咲本凪裟があたしの方を見た。