あいのうた
「『何かあった時はナツを頼む』って言った詩に、俺は『わかった』って、約束した」
その言葉の先の日々なんて
微塵も想像していなかったけれど
「詩の分も、俺はあいつの親でなきゃな」
その約束は義務でも重荷でもなく、今日も俺を『父親』として、奮い立たせる。
「ま、そのうちナツが結婚して巣立ったら考えるかな」
「その時には相当オッサンだ」
「…そうだな」
フッと笑う大地につられるように笑う。
いつか、のその日まで
見守るから
「…何男二人で下着屋さんの前で笑ってるの…」
「うぉっ!!ナツ!?」