あいのうた
『はいよ、ハンバーグランチ二つ』
『わー、美味しそう!うちのナツ絶対好きだわ!食べさせてあげたい!』
『出た、山内の娘自慢』
『娘…娘!?』
『そうなんだよ、店長びっくりでしょー?この人こんな若い顔して娘いるんだよー』
『あ、娘の写真見る?見る見る?可愛いようちのナツ〜』
人懐こい笑顔でそう娘の写真を見せるその姿は、何だかイメージとは違く
『けどバツイチなんだよなー』
『うるさいっ、余計なこと言わない!』
『だって事実じゃん』
『いーのっ。私はナツの為に生きるのが幸せなの!』
今思えば、その笑顔に一目惚れしていたのかもしれない。