あいのうた
そんなナツに俺は親として…義理の親として、言葉をかけたけれど
『一生親子だって…一緒に生きていこうって言ったじゃん…』
『トラは私なんていらないんだ!!』
そのままナツは家を飛び出して、いくら待てども帰ることはなかった。
(…携帯も財布も置きっぱなしでどこ行ったんだか)
眠れぬまま、迎えた朝。おかげで仕事にも身が入らない…それどころか、ミスばかりだ。
「どうしたんですか、店長。いつもならこんなミスしないのに」
「どうせあのバカとまた喧嘩でもしたんじゃないすか」