あいのうた
「いや、喧嘩っつーか…」
「なになに、なっちゃん泣かせちゃったー?」
「……」
泣かせた、その一言に深刻な顔になる俺に、三人は何事かと首を傾げる。
「…実は昨日ー…」
特にチクリと刺さる大地の視線に、俺は昨日の出来事を話した。
ナツとのやりとり、以来帰らないこと…それらを話し終えた頃、三人の表情は難しいものになる。
「それは、また…」
「難しい話だよねぇ」
「…つーか帰ってないって、大丈夫なんすか」
「まぁ、友達の家泊まるとか少しくらい金持ってるとか…そういうのもあるだろうから平気だとは思うけど」