あいのうた



「いや、喧嘩っつーか…」

「なになに、なっちゃん泣かせちゃったー?」

「……」



泣かせた、その一言に深刻な顔になる俺に、三人は何事かと首を傾げる。



「…実は昨日ー…」



特にチクリと刺さる大地の視線に、俺は昨日の出来事を話した。

ナツとのやりとり、以来帰らないこと…それらを話し終えた頃、三人の表情は難しいものになる。



「それは、また…」

「難しい話だよねぇ」

「…つーか帰ってないって、大丈夫なんすか」

「まぁ、友達の家泊まるとか少しくらい金持ってるとか…そういうのもあるだろうから平気だとは思うけど」


< 216 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop