あいのうた
「ったく…そういう所ばっかり詩に似やがって」
「そりゃあ娘ですから」
「へいへい、そういう減らず口もそっくりだよ」
そして濡らしたタオルを持ってきて、そっと額へと乗せた。
(…冷たい)
自分で感じる以上に熱はあるらしく、その冷たさがすごく気持ち良い。
「 俺仕事行くけど…本当に大人しくしておけよ」
「はーい」
「帰りの時間は分からないけど、極力早く上がれるようにするから」
「いいよ、いつも通りで。気にしないで」