あいのうた
ー
ーガチャ…
「…ただいま、」
「おかえりっす」
時刻は深夜12時半を過ぎた頃。
ラストまでの仕事を終え帰宅した自宅では、リビングのソファに座りテレビを見る大地の姿。
「悪いな、こんな時間まで」
「本当っすよ。『俺が帰るまでナツ看ておけ』なんて…過保護の私用に従業員使うなっつーの」
「その分今日の賄いタダにしてやっただろうが」
大分リラックスしていたのであろう大地は、ふぁとあくびをして立ち上がる。
「ナツは?」
「寝てるっすよ。俺が来た時にはもう大分熱下がってたみたいで、それから飯食ってすぐぐっすり」
「そーか…ならよかった」