ひまわりに
Episode4.5 『陽輝の思い』
奈々って、
知ってそうで知らなかったり。
意外なとこ知ってたり、
よくわかんねぇ。
ためしにきいてみる。
「オレの情報・・・
誰々ちゃんが、とか以外で
何か入ってる?」
「んー?きいてへんよぉ?
なんかあるん?」
ーちょっと迷う。
絶対くいつくし、答える気ないし。
「ヒントだけでもえぇから~!なっ?」
結局、面白そうだしって
ヒントとか余計気になる教え方する
オレってSなのかな?
「オレ、好きな女いんだよね。」
「だれやの!?誰??」
ほぅら・・・食いついた。
「ヒントだけって言ったろ?」
「おしえてや!!」
「・・・タダで?」
「・・・どないすればエエの?」
まじか、こいつ。
説明しにくいけど、
なんか笑えんだよなぁ・・・
奈々は。
「そぉだな~。
じゃあ、お前の好きな奴とか。」
「・・・おらへんもん・・・。」
「ハイ、残念!この話し終了!」
「えぇ~?そんなぁ~
・・・じゃあ他の教えるからぁ!」
「興味ねぇしぃ~?」
奈々は逃がした獲物は大きい
とばかりに騒ぐ。
しばらく放置すると、諦めたのか。
静かになった。
暗くて、カオは見えないけど、
きっとむつくれてんだろうな。
「ハル?」
「なんだよ。」
「こんどの野外合宿、楽しみやね!」
「久しぶりに、全員集合!
ってかんじだもんな。」
「うん!明日、涼くるんやろ?学校。
雷樹、びっくりするやろなぁ~。」
「だな。」
なんか、
涼の話しが出るときって
奈々は無理してる気がする。
テンションはまんまに見えるけど、
ちょっと声のトーンが下がってること。
オレにはわかる。
なんか、
犬の尻尾が垂れ下がっているような、
そんな感じ。
最近、
奈々のテンションが低くなると困る。
前までは、
笑わせてやることができたのに。
今は、
相槌をうって会話をつなげるのが
精一杯。
それに、話題だって
奈々に任せっきりだし・・・。
何故かは、
自分でもよくわからないけど
いつから
こうなってしまったかって言えば
ー涼。
何かが・・・あの日から、ちがう。
止まってしまっているのか、
変わってい るのかさえ
よくわからない。
涼が『いなくなってから。』
オレらの時計は狂いだした