王龍~伝説の女総長、再び~
“俺のねぇちゃん”
そう言おうとした要を止め、小声で話した
「要、あたしたちは名字が違う。ゆうちゃんとあたしは藤堂の名をいってるけど、要は違うでしょ?こっちに巻き込みたくないのよ。だから、あたしと姉弟だって秘密にして。それと王龍のことも。お願いよ」
「……姉ちゃん」
「今は姉ちゃんじゃなくて、名前で呼んで」
「…………分かったよ」
口を尖らせ、少しはぶてた声でそう言って、要は皆の前にいって話した。
「ありがと………。ごめんね、要」
あたしは要に聞こえないくらい小さな声でそう言った
「…李乃は俺の一番大切な人」
要……
確かに姉弟って言うなと言ったのはあたし
そしてちょっと嬉しいんだけども
だけど!!!
「そんな言い方したらみんなが誤解するでしょ!!」
「俺、嘘言ってない」