王龍~伝説の女総長、再び~
姿を見なくてもだいたい予想はつく
あたしも郁夜の後を追って1階へ降りた
するとそこは、戦場になっていた
きっと相手はこれが全員ではないはず
ただの序章ってわけだ
ほんと嫌いだわ、こういう争い
郁夜はかなり早いスピードで次から次へと相手を倒していく
下っぱ君たちも、そこそこ頑張ってるけど…
これ、大丈夫?
実質、郁夜がいるから雷王側が倒れてないだけで、郁夜が倒れでもしたら大変だ
「ねえ、こんなところにいたら危ないよぉ~?」
そう言いながら近づいてくる1人の男
こいつが頭か…
「全国トップの雷王様が、総長や幹部がいないとこのザマだ。お前、ここの姫だろ?黒獣の姫になれよ」
ニヤッと薄気味悪い顔をしている
少し視線をそらし、郁夜や下っぱ君たちがこちらに気づいていないか確認した
その時、視界に入ったのは郁夜の後ろを狙う男だった