王龍~伝説の女総長、再び~


間に合わないっ!


───ガンッ!


と鈍い音がした。それと同時に郁夜が地面に倒れる


下っぱ君たちもみんな全滅していた


郁夜の頭からは血が流れていた。


鉄パイプで殴られるのが見えた


あたしの目の前で、よくも大切な仲間を


「あららー。郁夜くん仕留めちゃった♪」


バッと後ろを振り返る


頭と生き残りがあたしの背後にまわっていた


郁夜に気をとられ気づけなかった


なまったな、あたし


「………てめえら、なんだよ…」


郁夜が血を拭い、睨み付けながら言った


「あー、郁夜くん、まだ意識あったんだー」


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