王龍~伝説の女総長、再び~
取り上げたナイフは折り畳み式だったから、危なくないように閉じ、制服のポケットにしまった
で、この光景を見ていたのは、あの笑っていた頭だけ
一瞬の出来事に唖然としていた
あたしはそいつを見て微笑んだ
口パクで「見た?」と聞いた
青くした顔を、思いっきり横にブンブンと振った
あたしは低い声で睨みながら
「言うんじゃねえぞ?」
と言ったら、今度は顔を縦にブンブンと振った
まあ、いいか
郁夜の方を見たら、だいぶ片付いてた