王龍~伝説の女総長、再び~
「李乃、この県には、トップを争う族が2つあるんだ。この学校にはそのうちの1つの族の頭と幹部がいる。“雷王”まあこいつらはいいんだけど、やっかいなのが片方の族だ」
……まじかよ。
もうケンカには巻き込まれたくないんだけど。
「その片方って?」
「“黒獣”。コイツらは卑怯な手を使うし、かなりきたねぇことやってる。一応気を付けろ」
「分かった。ま、族にはもう首を突っ込まないから大丈夫」
ゆうちゃんを安心させるように微笑んだけど、まだ浮かない顔をしている。
ほんと心配性。