はる。
入学式も終わり
教室に集まる。
「ね、ね、ハルちゃん!!あの人かっこいいね」
ようやく七海ちゃんがハルくんの存在に気づいたようだった。
「うん。ハルくんってよばれてるみたいだよ。」
『村田 七海』だから
『湊川』のすぐ後ろの席。
あたしたちは座りながらこそこそと話していた。
春樹くんはあたしたちには目もくれず
近くの男の子たちと楽しそうに話していた。
楽しそうに笑う横顔もかっこいい。
「かっこいい…」
七海ちゃんがぽつりとつぶやく。
確かに。
確かにかっこいい。
今まで見た男の子の中ではだんだんとつ。