cushion(短編)
「ただいま…」

誰もいない家

必要とされない私

有るのは、お気に入りの熊のクッションと、無機質な家具たち…

寂しい家

真っ白な壁を…
傷のない綺麗な床を…
無機質な家具たちを…

真っ赤に染められたら…
私の血液で赤黒く染められたら…

…なんて、幸せなのだろう?

「熊~!ただいま!」

唯一無二の友達、家族…

話しかけても返事は無いけどね…

「ねぇ、熊?
私ね、学校にいきたくないんだ…
皆が私のこと不必要だって言うの
確かに私は不必要。
でも、不必要なら学校なんて行く必要ないよね?
ならなんで学校に行くのかなって…」

不意に…角度の違いだろうか?
熊が笑った気がした

「ねぇ、熊…
私を殺して?
自分で死ぬのは怖いんだ…
だから…殺して…?
どうせなら熊に殺されたい」
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