マリア ―暴走族の女神―
先程まで静かに行われたものと違い、今は皆それぞれ楽しそうに話していた。

女の話、バイクや車の話、昨日食べた飯の話などなど。

それぞれが他愛もない話で盛り上がっていた。



「はぁっはぁ…大和さんっ!!」



そこに息を切らしたやってきたのは、外で見張り番をしているやつだった。

「どうした?」

何事かと皆そいつを見たが、「うえっゲホゲホ」とむせていて中々発されることがない。

「落ち着け、どうした?」

そうだ、少しは大和さんを見習え。


「はぁはぁ…まり…が…外…待って…今…げほっ!!」


"はぁ"と皆のため息が聞こえてきた。

お前そんなんじゃ見張り番の意味ねえだろ…。


「すみません…はぁ…ふぅ」


ゆっくり深呼吸して息を整えていた。
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