毒妹
篠原、という男について説明しなければいけないだろう

彼は二十代半ばの寡黙な男で、住み込みの使用人の子である

幼い頃は同じ敷地で寝食を共にし、僕と歳が近いせいかとても仲が良かったが…

年齢と共に彼は、僕との間に一線を引くようになった


いつの間にか使用人に似たような働きをするようになり、今では昔ほど親しく会話することもなくなかった

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