契約成立。
ひと仕事が終わり私は、鼻歌混じりに、部屋に帰る。
何もかもガラス張りな部屋。
初めは落ち付かなかったが最近は慣れた。
湯船に浸かりながら、バスルームの鏡に触る。
私の静脈を感知し、鏡がタッチパネルになると、私は自らの名前を入力。瞬間。モニターに切り替わり、ある部屋が映る。部屋掃除のバイトの部屋…そこに座っているのは私と同じ顔の人間…いや人形だ。
私の為に作られた人形
今までの客に提供した者とは違う特別版。
別な環境で育ち、別な人生を生き人格形成されたクローンだ。
偉大なる実験材料。
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