WANTED


「じゃあな、茱良ちゃん。」


「じゃあね、茱良ちゃん。」


「気をつけて帰って下さいね、茱良ちゃん。」




それぞれそんな事を言って帰って行ってしまった。




いや、どうすんのよこの空気。




横目でちらっと隣の福原君を見ればギロっと彼の目が動いた。




ひぃっ!
眼力がありすぎて怖い!




「な、んで残ったの?
私は別に大丈夫だったのに。」




「………」




はい、無視ですかー。
頑張って話しかけたのにー。



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