WANTED
「別に撫でなくてもいいじゃん。」
「え?でも嬉しそうにしてるけど?」
そう、深瀬君は帰り際にいつも私の頭を撫でる。
棗兄とはまた違った優しさにいつもドキッとしてしまう。
「もう、さっさと戻りなよ。
じゃあね。」
深瀬君から離れて急いで車に乗り込んだ。
「はぁー……、疲れた。」
「ハハハ、なんせあの瑞希だからな。」
「はぁー……。」
「てか、本当に大丈夫か?
顔色悪いぞ。」
「大丈夫、なはず。
ただ眠たいだけだし。」
「ならいいが、本当にやばい時はすぐに言えよ。」
「うん。」