WANTED
「じゃあね。」
「うん。」
真子ちゃんと別れて一人で帰り道を歩く。
もう、拓海君は帰ってきてるかな?
今日は3限で終わるとは言っていたけど。
雪がまだ残る2月。
歩くたびにギュッギュッとなっている。
「茱良!」
え?
「え、え!?拓海君!?
なんで外にいるの!?
もしかして鍵忘れちゃったの!?」
頭はいいのにたまにこういったミスをする拓海君。
「ううん、茱良の帰りを待ってたんだ。」
「え?」