WANTED
拓海君のお言葉に甘えて私は寝てしまった。
そして久しぶりに私が小さい頃の夢を見た。
「ん〜パ、パ……」
あれ?
妙に感触が生々しいぞ。
掴んだところは暖かく、少し骨ばっている。
そーっと、そーっと、目を開けてみると、
「た、拓海君!」
ドアップの拓海君の顔があった。
「クスッ、おはよう、茱良。」
「お、おおおおおはようございます!」
「かなり疲れていたんだね。
制服のまんま寝てるし。」
あ、忘れてた。
「ご飯できたからは起こそうと思ったんだけど。」
「た、食べます!
あ、着替えて来るから先に行ってて。」
「うん。」
拓海君は部屋を出たのを確認するも私からは溜息がでる。