WANTED
「まったく、ああ言うのははっきり断らないといけねぇんだよ、クイーン様。」
「そうだよ。茱良ちゃんには瑞希君がいるんだから。」
……なんなんだ、こいつらは。
「……黙っておけばぺらぺらぺらぺらと。
私は深瀬君のクイーンになった覚えもないし、なるつもりもない!」
私は平和な学校生活を送りたいのにクイーンなんてなったら皆から嫉妬の目で見られてしまう。
それにただのクイーンじゃない。
生徒会長、深瀬君のクイーンなんてとんでもない。
「もう、私に付きまとわないで!」
後ろを振り向くことなく私は校舎の中入って行った。