WANTED
「今回は茱良ちゃんを巻き込んでしまってすまなかった。」
「そ、そんな!
私なんて頬を切っただけで……
あ!それよりも深瀬君は大丈夫なんですか!?」
「まったく瑞希もしぶといやつだ。
茱良ちゃんのおかげで助かったよ。
ありがとうね。」
良かった。
「あの、今深瀬君は?」
「瑞希なら隣の病室だよ。
今は意識も戻って医者が驚くほどピンピンしてるよ。」
「そ、そうですか。」
「茱良、俺は充蔵さんと話しがあるからいったん席を外すからな。」
「うん。」
棗兄は充蔵さんを連れて部屋から出て行った。