イキカタ
『裕一くんはよく考えているよ。
僕は少し安心した』
「えっ...?」
『裕一くんが自分のことばかり考えて
相手を傷つけていなくて良かった。
さっき喧嘩も自分を守るための思いが
少し過剰になってしまったんだよな?』
「...コクッ...」
『...ごめんな、裕一くんだけを
先に呼び出してしまって。』
「...大丈夫です」
『もし良かったら
彼も呼んで3人で一時間後話さないか?
喧嘩を解決させなくてもいいから
とりあえず。』
「......。
いやだ。
俺あいつが本当に許せない。」
『...そうか。』
「...」
『じゃあ
彼の身体を傷つけたことだけ詫びよう。
窓ガラスが割れて彼は怪我をしているかもしれない。
これは恥ずかしいことじゃないから、大丈夫だ。』
「......わかった」
『良かった。』
「...」
『君に教えてもらった事は沢山ある。
すべて話さなくてもいいから
また気持ちに整理がついたら話そう。
向かいあって話すのは気が引けるから
また今みたいに横並びになって。
先生が3人の真ん中に入れば
きっともっと話しやすくなるから』
「...」
『...』
「...」