手錠の女神
「琉依?」
一か八かだった。
もしここの生徒では無かったのなら、いくら岬の情報収集能力があっっても恐らく情報は入って来ない。
「はい、琉依って名前の生徒はこの学校の卒業生に居ませんでしたか?」
「琉依って名前の生徒は居なかったが…」
「そうですか…」
「琉依って呼ばれてた生徒なら心当たりがあるにはあるが」
「ホントですか!?」
「本名は琉依子って名前だったはずだが…前山は何故そんなことを聞くんだ」
「…その人を探してるんです」
多分俺は本気で探してるんだ。
こんなに必死になったのはホント何年ぶりか分からない位に
「…前山がそんなに真剣な目をしてるのを始めて見たかも知れないな」
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