【完】結婚からはじまる恋《1》
深幸は俺に背を向けて、朝の景色に見惚れていた。




「・・・」



俺は椅子から立ち上がって、彼女を背中から抱き竦める。



香水のような作り物ではない彼女の匂い。



彼女の全てが俺を夢中にさせていく・・・




「…キスしていいか?」



「・・・」


あの日の夜…俺は深幸の心と身体を傷つけたのに…


結婚を迫り、自分のそばに平然と置き、飯まで作らせて…キスまで強請る。







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