【完】結婚からはじまる恋《1》
「ちょっと…トイレ行ってくる」



「はぁ…」



俺は慌ててトイレに駆け込んだーーー・・・


そして、蓋の閉まった便座に腰を下ろす。



「はぁーーー」



俺は盛大な溜息を漏らした。




じぃちゃんが逝くまでの結婚だと言うのに。


本気で楽しもうとしている。




でも、深幸を思うと心がポカポカしてくる。



心に穏やかな波がさざめく。



仕事で磨り減った神経が…落ち着きを戻す。



彼女は俺にとって休息場所。



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