【完】結婚からはじまる恋《1》
* * *


今夜も別々の就寝。



頼さんは仕事に、私は社長の見舞いに出かけた。



「深幸ちゃんか…」


「具合はどうですか?」



「まぁまぁだな」



「・・・」

社長は聖書を読んでいた。



「…君にはまだ話していなかったが、そのロザリオは頼の母親に私がプレゼントしたモノだ」



「えっ!?」



じゃあ…あの時、私にロザリオくれたお兄さんは…頼?




「…君にそのコトを話せば…私の素性まで話さないといけなくなる。だから、言えなかった…」

















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