【完】結婚からはじまる恋《1》
私があの公園に居たのは…偶然だけど。
こうして会いたいと思ったおねぇちゃんの婚約者に出会ったんだ。
運命的だと思ってもいいよねーーー・・・
私とおねぇちゃんはよく似ている…
「本当に色々とありがとうございます。頼さん」
私は玄関先まで頼さんの見送りをする。
「…困ったコトがあれば、相談に乗るよ」
「はい」
靴を履き終え、振り返った頼さんの頬に唇を寄せた。
「美愛ちゃん!?」
「…単なるお礼です…ダメでした?」
「ダメに決まってるだろ?たくっ…じゃあな」
頼さんは怒って帰ってしまった。
後で後悔したーーー・・・
でも、私だって頼さんみたいな優しい男が欲しい…
おねぇちゃんが羨ましかった。