【完】結婚からはじまる恋《1》
全ての元凶は俺に在る。



最初の出会いから躓いた俺は深幸に惹かれているキモチを素直に表せずにいた。


元々、互いのキモチを通じ合わせて、幸福な日々に身を沈めるのが怖いのもあった。



じぃちゃんの為にしようとしている期限付きの結婚。



でも、美愛ちゃんの存在が俺と深幸の間に立ちはだかる。




彼女の境遇には同情するが…



美愛ちゃんの全てを知れば…深幸は必ず、自分を責める。

人の顔色を伺い、生きている深幸。



彼女自身は貪欲ではない…



今の美愛ちゃんが在るのは自分の責任だと思い、例え、期限付きの結婚でも…幸福感を味わうコトすら拒み、きっと俺の前から姿を消すかもしれない。
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