【完】結婚からはじまる恋《1》
「ねぇ?私の選んだドレスも見てくれる?」



美愛ちゃんは胸の大きく開いたドレスを俺に見せる。




「…清楚なイメージの深幸には合わない」



「別に…着るのはおねぇちゃんじゃあないわ」


「!?」



「私よ…ダメ?」



「…結婚するのはお前じゃない…深幸だ」




「随分と冷たいコト言うのね…」



美愛ちゃんは俺の耳許で囁く。



「…まぁまぁ…そう冷たいコト言うな…頼。美愛ちゃんも着たければ着ればいい」


「貴方に言われなくても…着るわよ!」

美愛ちゃんは晃を睨み付けて、試着室に向かった。


「たくっ…可愛くないな…」


「…お前には毒を吐きまくってるな…美愛ちゃん」


「何…お前は俺に矛先が向かって方がいいと思ってるんだろ?」


「…それはそうだけど・・・」








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