【完】結婚からはじまる恋《1》
ACT6*隠された事実

ー深幸sideー

東京は梅雨入りしたけど、私たちの挙式日が晴れ渡っていた。


空に虹がかかる。



私たちの門出は夢と希望に溢れていた。




「…おねぇちゃん…おめでとう」



「…ありがとう…美愛」



私は手元に持っているウエディングブーケを見つめ、美愛に言った。



「…ブーケトスは貴方に投げるから…ちゃんと受け取ってね…美愛」



「…おねぇちゃん!?」




「遅いわね…」



私は義父の到着を待っていた。



「ねぇ、おねぇちゃん…この燕尾服は誰が着るの?」



美愛がハンガーラックにかかった燕尾服を見て、私に問いかける。



「お義父さんよ」


「えっ!!?」






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